「IELTSの受験料にいくら使ったっけ?」と、ふと思って検索したのが始まりでした。
恥ずかしながら、ワタクシ今さら自分が留学のために受験したIELTSとは別にIELTSがもう一つある事を知りました。
日本ではTOEICやTOEFLが主に英語力検定として知られている中、IELTSの知名度はまだまだ低いため、情報も他の試験に比べたら少ないので、絶対私の他にもIELTS試験が二つ存在している事を知らない人はいっぱいいるはず!
と思い、今日は二つのテストの違いと、大学院留学に必要なのはどちらなのかについて詳しく書きたいと思います。
主な違い
日常会話ではどちらも「IELTS」と言われていることが多いように感じますが、ブリティッシュ・カウンシルによって運営されているのがIELTS for UKVIで、英検協会によって運営されているのがIELTSです。
IELTS for UKVIのこの「UKVI」は「UK Visas and Immigration」の略で、つまり英国の移民のビザ申請用のIELTSです。
実はTOEICを始め、今まで英語力試験での不正が何度も発覚されているため、厳しい英国のビザ申請で英語力証明として求められている試験は、このIELTS for UKVIのみが対象になりました。
どちらの試験も、内容は全く同じなのですが、IELTS for UKVIの方がセキュリティがすごい(らしい)です。
私はIELTS for UKVIの方しか受けたことがないので、普通の方のIELTSの試験会場がどのような感じなのかわかりませんが、IELTS for UKVIを受けに行った時はとても厳重でした。
IELTS for UKVI試験日の流れ
まず、集合時間までに荷物を置く一室に行くように案内され、一人ずつ大きいゴミ袋に荷物を入れるように指示されます。
会場に持って行くものはパスポートのみです!(水も、鉛筆も、ティッシュも、上着もだめ)
試験会場に入る前に、一人ずつパスポートチェックと指紋取り、写真撮影が行われるので、全員分が終わるまでかなり時間がかかりました。
席はすでに指定されていて、自分の名前が書かれているタグがついた席に着席します。
試験に必要な鉛筆と消しゴム、鉛筆削り、お水は机にあらかじめ置かれていて、ティッシュが必要な時は手を挙げて持ってきてもらわなきゃいけなかった。私は鼻炎がひどいので、試験開始前に多めにもらっておきました。
机に貼ってある自分のタグをよく見れば、この時点ですでに割り振られたスピーキングテストの時間が書かれています。
試験はまずは筆記試験のリスニング→リーディング→ライティングの順に、トイレ休憩を挟まずに行なっていきますので、途中でトイレに行きたくなったらその分の試験時間が無駄になってしまいます。
私はただでさえ時間内にリーディングとライティングが終わらないので、毎回トイレを必死に我慢しました。
筆記試験が終わったら一旦休憩し、割り振られたスピーキングテストの時間までは自由行動です。
私は試験2回とも4時間ぐらい空き時間があったので、1回目は近くのスタバに行きましたが、混んでいて全然落ち着かなくてかえって疲れちゃいました。
なので2回目は1回目から学習して、親に車で迎えにきてもらい、一旦家に帰って休憩しました。
一方、英検主催のIELTSの方の流れは公式サイトに詳しく書いてありますので、どうぞご参考に:
テスト当日のスケジュール | IELTS | 公益財団法人 日本英語検定協会
消しゴムと鉛筆は自分で持参するみたいです。
お水も自分で持っていきたい方は持っていけるみたいですね。(最近発売されてる無色のミルクティーとかコーラでもいいのかな?)
料金の違い
IELTS for UKVI 32,184円(税込)
IELTS 25,380円(税込) ←こっちの方が6,804円安い
イギリス大学院に必要なのはどっち?
まずは出願先の大学によって違うので、大学の公式サイトに行き、コースの詳細ページに「English Language Requirements」に関する情報をよく確認してください。
私の大学は、特に「英語力証明はIELTS for UKVIのスコアじゃないとダメ」とは書かれていなかったので、普通のIELTSでも大丈夫でした。
しかし、私はTier4を申し込むなら絶対にIELTS for UKVIじゃないとダメだと勘違いしていたので、知らずに2回も受けてしまいました。ちょっと損した。。
詳しく説明しますと、本来ならばTier4(学生ビザ)を申し込む人は、IELTS for UKVI試験で各セクション5.5以上取らないとダメみたいですが、HTSリスト(PDFファイル)にある大学に出願する者は、出願時に求められたIELTSスコアはそのままTier4(学生ビザ)の証明としても認められるということです。
HTS資格を持つ大学によって自分の英語能力が認められているから、Tier4ビザ申請時のIELTS成績表の提出も不要になります。
Highly Trusted Sponsor(HTS)の資格を持つ教育機関へ、学位(学士、修士、博士など)取得を目指して留学しTier4学生ビザを申請する方は、留学先の教育機関が指定する語学力証明を提出する必要があります。つまり、留学先が指定しない限り、IELTS for UK Visas and Immigration(IELTS for UKVI)を受験する必要はなく、世界1000カ所ものテストセンターで行っている通常のIELTSを受験し、その結果で申請することができます
つまり、
・HTSリストに自分が出願する大学名がある:
⇒出願要項にIELTS for UKVIの指定が書かれていなければ普通のIELTSでOK
・HTSリストに自分が出願する大学名がない:
⇒IELTS for UKVIの方を受験しなければいけない
Pre-sessionalコースを受ける方はご注意
Pre-sessionalコースは、大学出願するときに求められたIELTSのスコアより少し下回る学生向けに、9月から修士課程が始まる前の数ヶ月間に行われるファンデーションコースみたいなもので、これに該当する方はビザ申請時にIELTS for UKVIの方のスコアが必要になります。
まとめ
二つのIELTS試験の違いについて、理解していただけましたでしょうか。
どちらも留学のための英語力証明としてのIELTS試験ではありますが、該当者によって異なりますので、かなり注意が必要です。
コロコロ情報が変わる可能性もありますので、今一度両方のテストの公式サイトを確認しておくことをお勧めします。
IELTS for UKVI公式ページ:
IELTS for UKVIとは | ブリティッシュ・カウンシル
IELTS公式ページ:
IELTS(アイエルツ)公式テストセンター | 公益財団法人 日本英語検定協会
もう読むのすらめんどくさい!自分の読み間違いでリスク冒したくない!という方は、少し受験料が高くなりますが、IELTS for UKVIの方を受けたほうが無難かなと思います。