海外留学の帰国後、充実で生き生きしていた留学生活からいっぺん変わって日常に戻され、留学初期はあんなに帰りたいと思っていたのに、いざ帰ってみると、生き苦しくて違和感を感じる・・・なんて事はありますか?
留学生活を通して自分の価値観が変わったり、視野が広くなったことによって、自分が人生に求めるものも変わるので、帰国後に葛藤するのは私一人ではなく、他にもたくさんいらっしゃるかと思います。
私は留学中に「イギリスにこのまま残るか日本に帰るか」について真剣に悩んでいました。結局帰国することにしたものの、現実に戻された感についていけなくて、しばらくの間うつ気味になりました。
帰国後すぐに仲良い友達と遊びに行って、少しは気が紛れるかと思いきや、お酒が入ったらまた一段と落ち込んでしまった事もありました。せかせかと歩くサラリーマンやOLたちを半年ぶりに見たら、軽くカルチャーショックも受けました。
安くて美味しいコーヒーをテイクアウトして、歴史的な建物がそびえ立つ街をまた練り歩けるのは、次はいつになるんだろうとか、
帰国して久しぶりに少しだけ英語を話せた時が泣けるほどうれしくて、ついこの間まで英語しか通じない場所に住んでたのに、なんでそんな当たり前な事が普通にできなくなってしまったのとか、そういう小さい事ができなくなってしまった現実を受け止められなくて、精神的にとても辛かった時期がありました。
今日はそんな辛い帰国後のうつ期間をどうやって乗り越えられたかについて書きたいと思います。
まずは理由について考える
辛くなる原因のほとんどは、海外での留学生活と日本での生活のギャップだと思いますが、具体的に「どうして?」の理由をリストアップしていくと、解決法にも導きやすくなります。
ちなみに私の場合はこんな感じでした:
・せっかく身につけた英語を今の環境にいると使える機会がごく僅かなのが辛い。
・外国人が少ない為、多様性がない社会に面白みを感じない。
・もっと色んな国を見たくなったのに、日本では長期休みが取りづらい。
・東京で経験する人混みと満員電車が気持ち悪い。
・日本で歳をとっていく自分を想像できない。
ここから「どうして」の理由について更に原因を掘り下げていってみて下さい。私の場合は大きく分けて以下の3つが挙げられます:
1. 国際的な環境の方が自分に向いてると思うから。
2. 死ぬまで同じ国でずっと生きていくのは無理だと思ったから。
3. 長期休みがとれて、定時に上がれるような労働環境が良い場所に行きたいから。
この3つが分かった時点で、私はもう日本に住みたくない、海外に移住したいという自分の強い思いに気がつきました。
では、私のように帰国後にやっぱり海外に移住したいと感じた場合、この辛い状況から抜け出すために今から出来ることは何があるのでしょうか。
自分の気持ちに罪悪感を持つのを一旦やめる
忙しくても充実していた留学生活中、初めての海外生活で起きる様々な問題を自分なりに解決していく自分を誇りに思う事もたくさんあったにも関わらず、帰国すると「海外で生活できる」というスキルが評価されなくなり、当然ショックになりますよね。
でも、この辛い気持ちがあるからこそ、自分が心の底から求めているものがハッキリと見えるようになったと、ポジティブに受け止めましょう。
私の場合、留学中にイギリスに残るか、日本に帰るかについて迷っていましたが、帰国してからやっぱり私は海外に行きたいという気持ちをハッキリさせる事ができました。
帰国後の生活で、同じ風景なのに留学前と違って見える事も多いと思います。日本の悪い面が目についてついつい愚痴をこぼしたくもなりますよね。
海外での生活の方が自分に合ってると感じてるだけなのに、時には「海外かぶれ」なんていう言葉で排外してくる輩もいますが、無視して自分の意思だけを大切にしてください。
日本という国は良くも悪くも特殊的なので、日本で生まれ育ったからといって必ず自分の国の悪い所に背を向けて、良い所だけを無理やり好きになっていく責任なんてありません。
私の知り合いには「イギリスより、僕は日本の方が合ってる」と言って、何年も日本で幸せに暮らしているイギリス人がいるのと同じで、人間は自分が合う土地を探し求めるのは当たり前のことなんです。
将来を具体的に計画してみる
自分が海外に行きたいと分かってからは、具体的にどういう手段がいいかとか、どこ国が移住しやすいとか色んなことについて調べてみると、かなり気が紛れました。
自分が思い描く夢を叶えるためには、長い下積みが必要と気づき、今すぐ行動に移さねばと気づき、落ち込んでる暇なんてすっかりなくなりました。
海外で安定した生活をしていくためには英語ができるだけじゃ、何も保証されません。
前述でも少し触れた通り、海外では現地の人でも職業経験が無いとほぼ雇ってもらえません。つまり、英語+現地人より勝るスキルが必要になります。
専門職は日本でも一般的な事務職より給与が高いですが、海外就職でも狙うなら専門職が良いと思います。
具体的にどういう職業が有利かは、ネットで調べればゴロゴロ答えが転がっているのでここではあえて書きませんが、私の場合はプログラマとして海外就職を目指すことにしました。
日本にいる時にしかできない事をやる
落ち込んでいても、状況は変わりませんし、早く海外に出たい!と焦っても、移住先で安定した生活を送るためにも今は慎重に計画を立てて、一歩ずつ冷静に行動に起こしていく必要があります。
そこで、今自分がいる環境を逆に利用できる方法は何かを考えましょう。
日本は未経験でも雇ってもらえる
例えば、日本は未経験でも異職業への転職が海外よりも簡単です。海外では現地の方でも職業経験が無いと雇ってもらえない場合が多いです。
もし、仕事で海外の方と接する機会が欲しければ、これを機に外国人が多い職業(観光地のサービス業や、学校の外国人留学生の人事担当など)に転職を考えてみても良いかもしれません。
私の場合は海外就職に有利なプログラミング経験が欲しかったので、IT企業に転職活動を始めました。
お金を貯める
もしまた海外に出たいのであれば、必ず資金が必要です。
ワーホリにしても、大学院留学にしても、うん百万円ぐらいのお金が必要ですし、ビザを取る時も、数ヶ月分の生活費までカバーされた金額が銀行に入ってる証明が必要になる事が多いです。
気分転換に海外旅行に行くにしても、留学先で出会った友達に会いに行くにしてもお金がかかります。
ここでは自分が求めてる目標にかかる費用を調べて、どれぐらい貯金をするべきかを現実視してみましょう。
また、お金をため出すことによって、目標に向かって動いている気持ちにもなりますので、結構モヤモヤしていた気持ちを紛らわす事ができます。
海外旅行に行く
いっその事、海外旅行に行ってみましょう。
もちろんお金ありきになってしまいますが、東南アジアのリゾート地は意外と日本からは安く行けます。
どうしても精神的に辛い場合は、海外旅行に行って気を晴らしてくると、もっと旅行できるためにお金を貯めたいという思いが強くなり、仕事の意欲も上がります。
私もそうして海外に出るためのお金を貯めつつ、ストレスで精神的にやられないようにちょこちょこと海外旅行に行くようにしてきました。
海外旅行は英語を使う機会にもなりますし、旅行先で出会う各国から遊びに来た人たちと交流して、生の現地情勢や移住情報を集められる事もできますので、一石二鳥ですね。
おわりに
ここで挙げたサバイバル術の例を参考にして、少しでもポジティブになっていただけると嬉しいです。
留学後の憂鬱な気持ちは、同じ経験をした人にしか100%理解してもらえず、本当に辛いですよね。
一人で抱え込まずに、共感をしてくれそうな考えが似てる人をTwitterなどで検索して探してみるのも良いかもしれません。
もちろん、私もいくらでも話を聞きますので、お気軽にコメントやTwitterからDMして下さい(^_-)